青森県にある弘前城は東北最古の天守閣です。
別名「鷹岡城」とも呼ばれ、弘前市のランドマークとして多くの観光客が訪れる人気スポットです。
今回は日本名城100選に選ばれた弘前城について紹介します。
弘前城の歴史・特徴
江戸時代から現存する弘前城は国の重要文化財に指定されています。
弘前城は1603年に当時の津軽を統治していた津軽為信が築城を計画しますが、京都で客死してしまい中断しました。
しかし、後を継いだ津軽信枚によって1609年に再開し、1611年に弘前城が完成します。以降、明治時代まで津軽の藩政の中心として栄えました。
弘前城には津軽為信が暮らしていましたが、廃城となった堀越城や大浦城の物を使っていて、現在でも天守閣の階段や櫓として残っています。
本来の名称は鷹岡城でしたが、1627年に天守が火事で失われてしまいました。翌年、魔除けの意味を込めて弘前に改められます。
他には津軽信枚が仏教に帰依した際に弘前城という説もあります。
廃藩置県後の1873年に廃城令で弘前城は取り壊されることになりました。
しかし、津軽家が城跡を公園として一般に開放するため土地を貸してほしいと提案したことで弘前公園となり、弘前城も取り壊しを回避します。
今では、弘前市の多くの人が訪れる人気スポットとなりました。
弘前城は6つの郭と3つの濠、本丸と二の丸、城門が今でも残っています。
本丸は元々、ロシアから来る船の監視や襲来に備えて作られており、軍事拠点として機能していました。
津軽海峡からはだいぶ離れていますが、弘前城より高い建物がなかったため遠くまで見渡せたと考えられます。
徳川幕府に配慮して「御三階櫓(ごさんがいやぐら)」と呼ばれていました。
天守は小規模ではあるものの、切妻出窓や狭間窓を使い豪華さを感じさせます。さらに漆喰の白さと黒い瓦の対比が美しいのも特徴です。
弘前城の見どころ
弘前城は津軽藩、弘前城の資料館として公開されています。江戸時代から現存する建築物をぜひ見てみてください。
ちなみに御三階櫓は2015年から石垣の改修工事が行われていて、本丸の内側へ建物ごと移動していて、2021年秋に元の位置に戻る予定です。
弘前城のある弘前公園には2,600本もの桜が植えられていることから、桜の名所として有名です。
桜の咲く時期になると弘前城の桜を見ようと200万人以上が訪れます。
特に満開の桜とその下を流れるお堀に浮かぶ花筏は絶景です。
弘前城へのアクセス
電車:JR奥羽本線・弘前駅から土手町循環100円バスに乗り「市役所前」下車、徒歩3分
弘南鉄道大鰐線・中央弘前駅から徒歩10分
車:東北自動車道・大鰐弘前ICから30分 ※有料駐車場有