松江城(島根県)

松江城公式サイト
画像引用元:松江城公式サイト(https://www.matsue-castle.jp/)

2015年に天守が国宝に指定された松江城。
松江城が持つ特徴や歴史について解説していきます。

松江城の歴史・特徴

堀尾吉晴により1607年に築城が開始され、1611年に5年の歳月をかけ完成しました。
松江城のスタイルは望楼式とよばれ、最上階が四方を見渡せるようになっています。このスタイルを持つ天守は松江城だけです。デザインは白壁が少なく、黒く厚い板を覆われています。石垣はごぼう積みとよばれる強固な積み方がされていることから、実戦を想定された城のようです。左右に大きく羽を広げた形から別名千鳥城ともよばれています。
松江城の縄張は、防備が手薄だったそうです。しかし、天守は戦時に備えたものとなっており、そのギャップも特徴となっています。

堀尾吉晴は豊臣秀吉、徳川家康に仕えた武将です。豊臣秀吉に仕えていたころは三中老の一人でした。その後、隠居し息子の忠氏が後を継ぐことに。忠氏は関ヶ原の戦いで活躍し、出雲と隠岐の領土を与えられますが27歳で夭折。松江城の城主は孫の忠晴となり、忠晴の後見人として吉晴は城下町の発展に力を注ぎました。
忠晴に跡継ぎがいなかったため、次に城主になったのが京極忠高です。忠高も跡継ぎがいなかったため統治は短かく、斐伊川の治水工事を行い、若狭土手を築きました。
次いで城主になったのは大阪夏の陣で大活躍した松平直政です。以降、松平氏が明治時代まで統治していました。
1935年に国宝に指定されますが、1950年に法律が変わり、重要文化財となります。そこから1965年に松江城の築城時期を証明する祈祷札が発見され、2015年にふたたび国宝となりました。

松江城の見どころ

松江城の天守にある木造のしゃちほこは、日本に現存するものでは最も大おおきしゃちほこです。
また、松江城の各階の屋根には鬼瓦があり、厄除けや装飾の意味で設置されています。鬼瓦は鬼なのに角がなかったり、怒った顔ではなかったりとユニークです。
それぞれ異なる表情をしていることから見比べてみてもいいでしょう。
城内は敵に攻められたことを想定し、階段は日本で採れる最軽量の木材である桐が使われ、取り外せるようになっています。
天守内に籠城戦を想定して水を確保するため、井戸があるのも特徴です。井戸は食料を保存する貯蔵庫の中にあります。
2階には石落としがあり、外敵へ石をぶつけるために隙間が作られています。

松江城のある松江城山公園には200本のソメイヨシノや八重桜、枝垂桜が植えられています。桜が見ごろの時期にお城まつりが開催され、多くの人が松江城と桜を見に訪れます。

松江城へのアクセス

JR山陰本線「松江駅」からバスで10分
一畑電鉄「松江しんじ湖温泉駅」から徒歩20分