白石城は宮城県白石市の中心部にあった平山城です。
廃藩置県後、解体されましたが1995年に復元されました。
今回は白石城について紹介します。
白石城の歴史・特徴
白石城は蒲生氏郷が会津若松城の支城として築かれます。
その後、伊達政宗の家臣である片倉小十郎景綱の居城として知られるようになります。
江戸時代に居城以外の城を壊さなければいけない一国一城令が敷かれる中、壊されずに特例として認められた城です。
「大櫓」と呼ばれる天守は明治初頭の廃城令によって壊されましたが、1995年に当時の建築技法により忠実に再現されました。
戦後の木造復元天守閣としては高さ、広さともに日本最大級を誇ります。
数百年の歳月に耐えられる白石城は学術的にも評価を得るほどです。
天守の三階櫓は3階建てになっています。
三階櫓は普段、城主が住んでいたわけではなく武具の保管場所となっていました。
1階の外壁まわりは戦闘になった時、武具を装備した武士が走りやすいように板張りになっています。
北側と西側には石落としがあり石類も保管されていました。
3階は物見櫓の役割も兼ねていて、敵の情勢を確認しながら軍議を開いていたそうです。
高欄からは白石城下が一望でき、蔵王連峰といった自然豊かな景色が見られます。
三階櫓は昔ながらの工法で、補強金具は使っていません。
すべて国産の木材を使い、250年の耐用年数を想定しています。
壁も当時の土壁と同じ造りで、厚さが21~24cmあり耐火性に優れています。
白石城の見どころ
白石城・ミュージアム・武家屋敷は有料となっていて、共通券が大人800円、小人400円です。
白石城のある益岡公園には約400本の桜が植えられています。漆喰の白石城と桜のコントラストが見事です。
4月中旬に見ごろを迎えます。
5月3日には片倉鉄砲隊による火縄銃演舞が行われます。
本格的な甲冑を着た武士が「立ち放ち」「膝放ち」といった構えで火縄銃を撃っていく姿は圧巻です。
150年前の火縄銃が演武として使用されていきます。
8月に開催される白石夏まつり花火大会では三階櫓から花火を見ることができ、お殿様・お姫様気分を味わえるでしょう。
白石城歴史探訪ミュージアムは、1階がレストランとお土産を中心とした売店があり、2階は展示室となっています。
展示室には白石城と城下町を再現した模型や片倉家ゆかりの武具などが展示されています。
3階は3Dのハイビジョンシアターとなっていて、市民がエキストラとなって登場する作品が上映中です。
白石城から徒歩5分の場所に城下町の面影がある武家屋敷は、宮城県指定文化財の旧小関家があり、景観的に優れています。
白石城へのアクセス
東北新幹線白石蔵王駅から車で5分
東北自動車道白石ICから車で10分
※無料駐車場有