大河ドラマと観光客

大河ドラマといえば

NHKで毎週日曜にやっているドラマといえば大河ドラマです。
大河ドラマは長い間放映されていますが第一作が放映されたのは昭和38年のことです。
大河ドラマというのは歴史をテーマに制作されているのですが、基本的に毎年テーマを変えて多くの視聴者を楽しませています。

基本的に大河ドラマというのは日本の歴史上の人物をテーマにしているため、大河ドラマの舞台となるのは基本的に日本国内の各地となっています。
そのテーマの舞台となった地域が1年間を通してテレビの画面に映されることになります。

そのため毎週大河ドラマを見ている視聴者からすると、毎週見る大河ドラマの舞台になっている地域というのは関心度が高くなる傾向にあります。

大河ドラマが与える影響

大河ドラマを見ている視聴者を中心に大河ドラマの舞台となった地域は大河ドラマが放映されている前後の注目度が高まるため大河ドラマの影響を受けて視聴者が足を伸ばすということが増える傾向にあります。

実際高知県が舞台になっている「功名が辻」の場合は放映前を100としたときに放映されたとしは105というように観光客が増えたという結果が出ています。
また平成22年に放映された龍馬伝の前年度も高知県への関心が高まるといった変化が見られ観光客が増加したというデータも残されています。

関心があり続けるわけではない

上記のように、大河ドラマの影響を受けて大河ドラマの舞台となった土地の観光客が増えるのは明確です。
しかし大河ドラマが1作品放映されたからといってその地方の注目度がずっと続くというわけではありません。

そのため功名が辻のデータを見てみると放映前100だったものが放映中105になり、その翌年には99となるように、放映が終わると徐々に人の関心が失われていきます。
その結果放映が終わると放映前よりも観光客が減るというケースも出てきます。

このデータの結果から見るに、人々の関心を集めるのは一時的なものでありずっと効果が持続するわけではないという事実をしることができるでしょう。

ドラマ効果を持続させる

大河ドラマ風林火山の舞台となった山梨県では、大河ドラマ効果を持続させるための工夫がされていました。
まず放映前には「大型観光キャンペーン協議会」というものを設置した上で放映が始まる前からPR活動を行いました。

さらに放映中・放映後に関してもプロモーション活動を継続したことによって観光客の入込人数を維持するなど努力をしていたことも見受けられました。
維持するためには放映後のプロモーション活動も重要になります。

また、他の地域を舞台にした大河ドラマの登場人物の墓が山梨県にあると分かった時にはその墓が注目を集めるなどし、それを目的に来る人のためにツアーコースに組み入れるなどの働きもみられました。
こういった細かい努力が観光客維持には必要だと考えられます。