城が作られる場所とは

山の城

城を作る場所としては攻められにくいことと守りやすいことが重要になってきます。
そのうえでまず最初に挙がるのが山の上に城を築くということです。
地形が厳しい山頂に城を築くことで、有利に立つことが可能です。

特に南北朝自体は騎兵の攻撃を防ぐのに有効であるということで、山頂に軍事施設として城を築くというケースが多発しました。
自然地形を生かしているため、個々に違いがあり、防御性を含める工夫などもされていました。

しかし山城の弱点としては住むには不便であるという点が挙げられます。
そのため山城は戦の時に使用し、山の麓に住まいを作るという形式がこの時代には主流となっていました。

低い山を利用する

山城の場合は、地形を活かし有利に立つために山頂など高い部分に城を作りました。
低い山や小高い丘など少し高い場所にある平地を利用して作られた城を平山城と呼びます。
平山城の定義はそこまで明確なものがありません。

安土桃山時代の城は戦の防御拠点として使われるだけではなく、政治や経済の拠点としても使われていました。
また山城とは異なり、城の内部で生活することも可能になっていました。

平山城の場合は平地よりも高い場所に城が建てられるので、多くの人に城の存在をアピールできます。
そのため権威の象徴を示すということもできたのが平山城の特徴です。

水を利用する

山以外ですと、水を上手く利用して水城を作ったケースもあります。
水城というのは川や河川・湖なと水のある場所を上手く利用して作ったお城のことを指しています。

こういった立地に城を建てると、周囲の水を引き込むことによって水堀を作ることができます。
この水堀によって、敵は容易に攻めることができなくなるため防御面に優れています。

防御面に優れている水城ですが、海岸や湖岸を埋め立てるという高度な技術が必要となるためそう簡単に築城することはできません。
さらに水害に遭うといったデメリットもあるのでいいことづくめとは言えないという一面も持っています。

平城

平城は平地に作られた城のことを言います。
平地に城を作ることでよりたくさんの兵力を収容できるということが可能になりました。
こういった城は戦乱がある程度落ち着いた時代から見られるようになります。

戦がある程度落ち着くと、軍事拠点という役割を担いながらも政治や経済の中心地として利用されることも増えていきました。
権威の象徴として城の存在が使われ、国を治めることに特化していきます。

そのため、城の周りには城下町をつくりそこに家臣を住まわせて、城郭の中心には御殿を立てて政庁として使われました。
襲われやすい立地であっても、建築技術が控除寿したため堀を高くしたり頑丈な石垣を築くことで高い防御力を保ちました。